「防潮堤」
って知ってます?
 
「防波堤」
じゃないの。
 
「防潮堤」
 
 
 
津波から
街を守るための防潮堤を、
森で作ろう

というのが、
「森の防潮堤(防潮林とも言う)」
です。
 
 
 
 
二年前、
PTAで動員のかかった講演会で、

初めて
「防潮林」
という言葉を聞きました。
 
 
 
今、
日本の海岸には
松林があることが多いですね。
 
 
松というのは、
本来山の上に生えている木
なんですって。
 
 
だから、
海岸にある松林は、
人間が植えた人工的なものなんです。
 
 
 
 
「白砂青松」
という言葉があります。
 
 
これは
人工的な景色ですね。
 
 
人工的に作られているので、
見栄えはいいが、
松だけでは津波を防ぎきれない。
 
 
なぜなら、
本来そこに生えるべき木ではない
からです。
 
いわば、偽物。
 
 
 
じゃあ、
別の木だったら、
津波を防げるのか?
 
 
 
防潮林を提唱する
宮脇昭先生によると…
 
 
 
日本にもともと自生している、
シイ、タブ、カシ。
 
 
これらの木々は、
あの東日本大震災の時にも、

津波に流されることなく
しっかりと根を張って
残っていたそうです。
 
 
松の木は
ほとんど流されてしまっていたのに、
です。
 
 
 
本物とは、
厳しい環境に耐えて
生き延びるもの
 
 
あの津波の時、
人間が人工的に作ったものは、
ほとんど意味をなさず壊され、
流されてしまいました。
 
 
松林に限らず、
建物、
道路、
乗り物、
防波堤までも。
 
 
 
 
人工的なものには、
そもそも命がありません。
 
 
だから、
いざというときに意味をなさず、
瓦礫と化すのです。
 
 
 
 
宮脇先生の防潮林では、
震災で出た瓦礫を土台に埋めて、
その上に本物の森を作る。
 
 
ほんの1メートルの幅でもいいから、
本物の森を。
 
 
この森で
津波の被害を最小限に抑えよう

というのが
防潮林(森の防潮堤)です。
 
 
 
 
シイ、タブ、カシ
といった深根性、直根性の
土地本来の緑を、
多層構造で植樹するんです。
 
 
そうして、
人間の影響がストップしたときの
自然環境と同じ状態を
作り出すんですね。
 
 
ちなみに、
約20年で
防潮林は完成するそうです。

(苗木が成木になるまでには、
20年かかるということですね。)
 
 
 
 
宮脇先生は
日本の海岸に森の防潮堤を作るべく、
80歳を超えた今も、
元気に活動しておられます。
 
 
ボルネオ島の大地震の際にも、
防潮林を推進すべく
現地に出向いていました。
 
 
私が受講した講演会も、
そのボルネオ行きの直前に
開催されたものでした。
 
 
 
講演会の中で
宮脇先生は、ことあるごとに

「幸福とは、今生きていることですよ」
「今生きていることこそが、幸せなんです」

とおっしゃっていました。
 
 
 
もともと、
PTAで動員がかかったから参加した
講演会です。
 
ウトウトします(笑)。
 
 
でもね、
うとうとした時に
「幸福とは、今生きていることですよ」
っていうフレーズで、
目が覚めるんですよね~。
 
 
何度も言うんだもん。
 
 
母を亡くした私にとって、
このフレーズは、
とても心を掴まれる
キャッチーなものだったんです。
 
 
そして、
心をぎゅっと掴まれ、
目が覚めて聞いた講演の内容が、
とてもよかった、
ということなんですね。
 
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2年前の私の心に響いたのは、

「幸福とは、今生きていることですよ」
「今生きていることこそが、幸せなんです」

という、
フレーズでした。
 
 
とても気に入ったので、
自宅に帰った後で
「幸福とは、今生きていることですよ」
と紙に書き、
その紙をリビングに置きました。
 
 
 
そして、
このフレーズを
毎日目にしていると、

なんとなく
講演会の内容も思い出すんですよねぇ…
 
 
すると、
だんだんあの時の話が
ただの植樹だけの話とは
思えなくなってきました。
 
 
 
 
本物とは、厳しい環境に耐えて生き延びるもの
 
 
これは、
私たち人間にも
当てはまるのではないか。
 
あるいは、
私たちのビジネスにも
当てはまるのではないか。
 
 
 
どんな逆境にも耐え生き延びる、
そんな本物の人間になりたい。
 
 
たとえ津波で街の全てが破壊されても、
本物の森なら
海に流すようなことだけはしない。
 
 
しっかりと根を張った木々に引っかかって、
街は、
そこに留まってくれるんです。
 
 
 
 
私たちも本物の人間として自立し、
しっかりと根を張って
生きていきたいですね。
 
 
流されそうな人を見つけたときには、
浮き輪を投げて
こちらに引っ張ってあげられるような力を、
持ちたいものです。
 
 
 
そのために必要なのが、
心と身体と経済の自立
だと思うのです。
 
 
 
 
 
・生きていること≠呼吸をしていること
・生きていること=生きる目的があること
と、私は思っています。
 
 
 
幸福とは、今生きていること

今生きていることこそが、
幸せなんです
 
 
だから、
生きる目的が明確な人は、
幸せな人生を送れるんですね。
 
 
 
私たちが
目的を持って幸せに生きることで、
世の中の底力が上がります。
 
 
不安定なこの時代、
津波のごとく未曽有の事態が、
いつおきてもおかしくありません。
 
 
そんなとき、
誰かに頼るしかない
自分でいるのか。
 
 
誰かを助けることが出来る
自分でいるのか。
 
 
 
あなたは、
どちらになりたいですか?